僕はもすもす【モスモスのお話】
僕はもすもす。
ふわふわした緑の苔の塊かもしれない…
いつもはギラバニア辺境地帯の林の中の川住んでいるんだ。
でもいろいろあって…
今はこんな姿…
そしてとてもこわくて…
とてもぱさぱさ…
くまさんにおそわれてこんなことになってしまって急いで逃げてきたんだけれど…
「いったいここはどこだろう…」
乾いた風に吹かれながら必死で水を探していると…
突然、水がうえからふってきました。
すこしするとモスモスの体は水を吸ってすっかりまんまるに戻っていました。
でもふってきた水はなくなってしまっていて水はどこから来たのかと不思議に思っていると急に人間の声がしました。
「くさったりんごの芯が落ちているのかと思ったらモスモスだったよ~」
そういってモスモスをどこかに連れていくようです。
連れていかれたのはラールガーズリーチ。
モスモスはたくさんの水の音に少し安心しました。
そして、すこし木陰の水に近い場所に行くと人間はモスモスをそっと持ち…
植木鉢にすぽっと入れました。
モスモスは慌てて動こうとしましたが足が届かずわたわたしています。
その様子を見た人間は優しい声で
「おいしい水は毎日あげるから少しの間じっとしていてね。」
と言いました。
モスモスは動くこともできないのでおいしいお水を毎日もらいながら静かに待っていました。
そして、数日後のある日不思議なことが起きました。
とてもまぶしくていつもよりなんだか大きく成長したような感じがしました。
あれ?
〇後日のお話
元モスモスはいつの間にかラールガーズリーチのマスコットになっていました。
今は助けてくれた人間の後をついてまわるのがとても楽しいようです。
おしまい。
〇あとがき
がんばった(小学生感)
モスモスがコロポックルの子供の姿だったらいいなという気持ちで描きました。
ギラバニア辺境地帯ってなんだか栄養なさそうなイメージがあるので子供の姿で成長が止まっていて、ラールガーズリーチにきておいしい水を飲んで成長したらかわいいだろうなって…
前のトンベリの話と比較するとすごくうーーーーんって感じがしますがかきたかったものをかくことができて割と満足です。